「Think Again」から学ぶ、自信と謙虚さのバランス

THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す

「Give & Take」でお馴染みのアダム・グラントの著書「Think Again」読みました。

この本は「再考」のメリットやそれを行わないことによるマイナスの影響などについて書かれている本ですが、本筋とは異なるものの個人的に印象に残った点をメモしていきます。

ダニング=クルーガー効果

ダニング=クルーガー効果とは、能力の低い人ほど自分の能力を過大評価する傾向があるという心理現象です。例えば、アメリカンフットボールの知識が乏しい人ほど「自分ならもっと良い作戦を考えられる」と思いがちなのです。この現象はビジネスの世界でも見られ、マネジメント能力の低いマネージャーほど自分のマネジメントを過信し、努力を怠るため、能力の向上が阻まれてしまいます。

自信過剰になりやすいタイミング

人は、初心者から一歩前進したときに最も自信過剰になりやすいといわれています。全くの素人から少しわかるようになった時が、その典型例です。エンジニア界隈でよく見かける「完全に理解した」というスラングは、まさにこの自信過剰な状態を表しているのかもしれません。

自信に満ちた謙虚さ

自信がなさすぎても自己肯定感が失われ、やる気が起きなくなります。一方、自信がありすぎても自信過剰になってしまいます。理想的な状態は、「自信に満ちた謙虚さ」を持つことです。これは、自分の能力をメタ認知し、得意分野と不得意分野を適切に把握している状態を指します。この特性を持つリーダーは、周囲から高く評価される傾向にあります。

自分の見解への固執の見直し方

人は自分の知識を過大評価しがちです。実際に知っている以上に、知っていると信じているのです。しかし、知識を持っているだけでは不十分で、それを活用できて初めて真の知識となります。自分の見解に固執せず、常に学ぶ姿勢を持つことが大切です。

動機付け面接のテクニック

人は変化を望みつつも、現状維持を望む部分もあります。相手の行動を促すには、まず「維持トーク」から始めることが効果的です。相手の「維持したい」願望に耳を傾けることで、「チェンジトーク」への糸口が見えてきます。相手の気持ちや願望を引き出し、変化への質問を投げかけていくのです。

自信と謙虚さのバランスを保ちながら、常に学び続ける姿勢を持つことが大事ということですね。

どうしても知識が増えると自信過剰になりがちなので気をつけたいです。